当事務所は、資金繰予定表の作成と毎月の更新運用を支援しています(金融機関への説明資料としてもお使いいただけます)。この記事は要点だけ。3分で読めます。
例(単位:千円)
| 10月 | 11月 | 12月 | |
|---|---|---|---|
| 前月からの繰越 | 8,000 | 6,900 | 5,300 |
| 入金(売掛金の回収) | 10,000 | 11,000 | 12,000 |
| 出金(仕入・経費) | △9,600 | △10,600 | △11,200 |
| 借入金の返済(元金) | △500 | △500 | △500 |
| 税金・社会保険 | △1,000 | △1,500 | △1,000 |
| 賞与 | — | — | △3,000 |
| 翌月への繰越 | 6,900 | 5,300 | 1,600 |
売上も利益も伸びているのに、12月に手元が160万円まで落ちます。原因は賞与と納税で、どちらも損益計算書を見ていても月の姿では見えません。9月の時点で分かれば、賞与の支給日をずらす・季節資金を借りる・回収を早める、どれでも打てます。
| 項目 | 見落とす理由 |
|---|---|
| 借入金の元金返済 | 費用にならないため、損益計算書に出てきません |
| 税金・社会保険 | 毎月ではなく、決算後・算定後にまとまって出ます |
| 賞与 | 年1〜2回。月次の平均では見えません |
| 設備投資と補助金 | 支払いが先、補助金の入金は精算後で数か月〜翌年度になることがあります |
| 間違い | 正しくは |
|---|---|
| 売上をそのまま入金として置く | 回収の月に置きます。売掛2か月なら、4月の売上は6月の入金です |
| 消費税を忘れる | 預かった消費税は自分のお金ではありません。年1回まとめて出ていくため、忘れると納付月に必ず詰まります |
| 借入返済を元金と利息で分けない | 元金は資金繰り表だけに出る支出、利息は費用です。分けておかないと損益と突き合わせられません |
| 月末残高だけ見る | 月末が足りていても、月中に底を打つことがあります。支払日が20日に集中していれば、20日の残高で見ます |
3か月も続けると、予測と実績のズレの癖が見えてきます。「入金はいつも1週間遅い」「経費は毎月5%多い」——この癖が分かった時点で、資金繰り表は当たる表に変わります。
そして最も大きな変化は、金融機関との会話が変わることです。足りなくなってから相談に行くのと、3か月前に「この月に足りなくなるので」と相談に行くのとでは、同じ会社でも扱いがまったく違います。
本記事は公開日時点の法令・公表情報に基づく一般的な解説です。個別の税務判断は事業者ごとの事情により異なりますので、具体的な適用にあたっては個別にご相談ください。